No.23  28 July , 2005
八木山小学校 星を観る会、夜空メーター実習会 など 活動報告続々と

仙台市立鶴ヶ谷養護学校の中堤先生から、八木山小学校おやじの会の企画で実施した「星を観る会」の報告を頂きました。たくさんの写真から当日の活き活きしたようすが伝わってきます。

7月23日の夜空メーターの使い方実習会は無事終了しました。「現物をさわってみて有用性を実感しました」「小学生でも扱えるかも…」などの感想も頂き、今後の観測に期待が高まります。早速、観測に繰り出した先生もいらっしゃるようです。PDFのマニュアルはこちらからダウンロードできます。感想などもまたお寄せくださいね。

Ms. Takataからのロンドン便り第5弾は、ロンドンカレッジ大学で実施された高校生対象の惑星科学教室についての報告です。

夜空メーターの使い方実習会

宮城教育大学 惑星科学研究室  千島拓朗

仙台市天文台のご好意で、7月23日(土)9−10時に夜空メーターの使い方実習会を実施させていただきましたので報告いたします。
参加者は高校生、新しく星空観察ネット勉強会に入会頂いたメンバーなど、全部で19人でした。

実習会では、まず夜空メーターの使い方を説明しました。
次に仙台市天文台の小石川先生、加茂中学校の長島先生にプラネタリウムの明るさを変えてもらいながら、天頂や東西南北、北極星、夏の大三角の方向を測定しました。
小石川先生、長島先生に星空の解説をしていただいたので、夏の星空についても勉強することができたのではないでしょうか。

みなさん初めて使う人たちでしたので、始めは戸惑うこともあったようでしたが、夜空メーターの観測方法や仕組みについて理解していただけたようでした。

高校生のアンケートには星座や星の位置をこれからおぼえようという感想もありました。
夜空メーターのねらいの一つである、星をみるきっかけになってくれればと思います。

みなさんが測定してくれた結果からは、プラネタリウムの夜景がある明るい夜空と夜景がなく暗い夜空では測定に差が出ていました。夜空メーターを使って多くの地点での比較を行っていきたいですね。

ご協力してくださったみなさん、ありがとうございました。

夜空メーター使い方説明書(PDF480KB)(クリックしてダウンロード)

夜空メーター記録用紙(PDF264KB)(クリックしてダウンロード)

           (EXCEL20KB)(クリックしてダウンロード)

星を観る会〜仙台市立八木山小学校おやじの会 にて

仙台市立鶴ヶ谷養護学校 中堤康友

7月16日(土)、千島拓朗君とともに「八木山小学校おやじの会 お泊り会」の企画の1つとして星を観る会を開催しました。
心配された天候も、夕方には晴れて月と木星を観察することができました。

宮教大から持っていった機器は、タカハシ社製の口径10cm,焦点距離82cmの屈折望遠鏡2台です。
それに、八木山小学校の備品であるバードウォッチング用のスコープ2台を合わせて観望用としました。 

子どもたちは、視野いっぱいに観察できた月面の様子や、木星の縞模様の様子に感嘆の声を上げていました。
保護者の方々にも好評で、たくさんの方々が望遠鏡をのぞき、感嘆し、そして多くの質問を頂きました。 積極的に質問し、天文の話に耳を傾け、そして納得して帰った保護者の姿勢は、きっと子どもたちに伝わると考えます。
 観望会でのお話が、保護者から子どもたちへ伝えられていけばなお良いなと思いました。

短い時間でしたが、運良く天候にも恵まれ、実のある活動を行うことができました。

八木山小学校校舎です。

ファインダーにうっすら月が見えます。 だんだんと晴れてきました(^^) 子どもたちが作ったカレーをおいしくいただきました。
夜を待たずに子どもたちは興味しんしんです。 みえるかなぁ??
まだ明るいなぁ。
このスコープでもけっこう大きく見えます。 スケール比較用の模型です。1番手前が月。そして地球,木星です。
手前の望遠鏡は木星,奥は月へ向いています。この日は20時まではイオが見えていたのですが,公転により見えなくなりました。長くみていた子どもや保護者の中には気づいた方もおり,公転を説明する良い機会となりました。 縞模様,みえるかな?? 今みた月や木星を,地球と比べると?? 木星ってこんなに大きいんだあ!!

ロンドン便り 第5弾
ロンドンカレッジ大学の高校生対象の惑星科学教室

ロンドンカレッジ大学 高田淑子

7月5日、高校生対象の惑星科学教室がありました。これは、以前ロンドン便りに書いた、火星へ(Destination to Mars)の本年度版で、16-18歳の約30名の高校生が参加しました。大学紹介を目的に、ロンドン大学がワークショップを開く専攻と参加高校生を募るそうです。10時から3時半まで講演とワークショップ(実習)で構成され、昨年のDestination to Marsは数学的要素が多いために生徒には難しく感じたという反省から、今回は惑星表層写真の解析を行いました。午前中に火星の生命について講演と以下の実習1と2を行い、午後は3の実習が中心です。

クローフォド先生による火星の生命の講義を熱心に聞く生徒たち
  1. クイズ
  2. これは配布された衛星写真の地形が、どの惑星・衛星かを当てるクイズです。
    各班に以下のものを配布します。

    • 15枚程度の衛星写真のコピー:地球を含め、地球型惑星、衛星の表層写真
    • 太陽系写真集:NASA発行の表に各惑星・衛星のカラー写真、裏にその惑星・衛星の説明が記述されている
    • ワークシート:画像番号、惑星・衛星名、地形の特徴、を記す表

    衛星写真の中には、カッシーニミッションで捉えたタイタンの最新画像、金星、火星、月、イオ、地球上のグランドキャニオンやシシリー島のレーダー画像など盛りだくさんです。まず、簡単に生徒らに一般的な地形のガイダンスを行い(クレーター、火山、溶岩チャネル、構造地形、リッジ、風成地形など)、生徒は惑星画像とファクトシートを比較し、ワークシートを埋めるという作業の中で、地形に慣れ親しみます。

    配布された写真集 生徒が記述したワークシート
    写真を比べながらワークシートを埋める生徒ら 生徒と答え合わせをするポスドクのドミニック
  3. NASA Remote Planetary Image Facilityの見学
  4. NASAが今まで発行してきた惑星画像データ(CDROM、写真、ネガ、地形図、地質図)や関連書籍などが保管され、研究者のみならず一般へ広く公開することを目的としたリモート施設です。米国外では7カ所あり、英国では、現在私が現在所属するUCL(ロンドン単科大学)に、日本では宇宙航空開発研究機構(JAXA)内に設置されています。ここで、画像や写真などを見るのみでなく、研究者が研究に従事している姿も直接見学しました。

    RPIF内で火星や金星の大型写真を説明するPhD取得直前のピート。
  5. 実習
  6. 月(アポロ)、火星(ヴァイキング)、金星(マゼラン)の写真を配布します。各写真には、午前中に学習したクレーター、火山地形、溶岩チャネル、テクトニクス地形、グラーベン、リッジ、風成地形、などが含まれます。各班で好きな写真を選び、トレーシングペーパーを重ねて各地形を抽出し各地層を色で分類し、惑星地質図を作成します。この際、学生と議論をしながら地形の理解を含めていきます。

    これは、私が宮教の実験で実施している月面画像解析と類似していますが、ロンドン単科大の惑星科学の学生たちも、2-3年生の授業で実施するそうです。天体(月、金星、火星)ごと3時間ずつ3週間かけて実施するので、2ヶ月かけて惑星写真の地形解析を行うという徹底ぶりのようです。3天体を実施することによって各天体の表層環境の比較が可能な点は有意義でしょうか。

    楽しんでいる生徒もいれば、最後の方はだんだん飽きる生徒もと、様々でした。生徒の反応はまちまちで、興味を持った内容についてもさまざまでした。去年の内容を期待して来た生徒らにとっては、逆に惑星地質に物足りなさを感じたようでもありました。ただ、このような大学訪問の機会は初めてという生徒でしたので、大学や専攻を決めるために十分役立ったという感想が多かったようです。

    実習授業の構成を考えて運営したのはすべて学生でした。楽しんでいる学生、半ば義務とあきらめている学生等、様々な思いを抱いていました。これは古今東西一緒かな?と思いつつ、宮教の学生もがんばってたなあと思いました。

写真の上にトレーシングペーパーをおき地形をなぞりながら学生に質問する生徒ら。 地形について説明する博士課程のエミリ(中央)と生徒ら。
金星のマゼランの写真の地形抽出 アポロの月面写真で地質図を作成中

みなさんの活動報告をお待ちしております

夏休み期間中、観望会や研究会など、星を眺める機会も多くなるのではないでしょうか?

そんなみなさんの活動報告を通信に発表してみませんか!たくさんの投稿をお待ちしております。

新デザインのホームページをお楽しみに

ひと足先に、通信のデザインだけ新しくなっていますが、他のページもリニューアル中です。 実験教材ももう少し整理してわかりやすく…と努力しています。いま少しお待ちくださいませ。。。

連絡先:宮教大インターネット天文台事務局 三澤宇希子( メールフォームへ
今までの活用事例を、星空観察ネットの広場で紹介しています。是非ご覧ください。